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設計技術シリーズ

―初心者から中堅技術者が確実に学べる解説書―半導体・電子機器の熱設計と解析
[改訂版]

著者: 石塚 勝氏(富山県立大学)
定価: 3,740円(本体3,400円+税)
判型: A5
ページ数: 280 ページ
ISBN: 978-4-904774-56-4
発売日: 2017/5/26
管理No: 52

【著者紹介】

石塚 勝(いしづか まさる)
富山県立大学
略歴
1975年東京大学工学部舶用機械工学科卒業、1981年同大学大学院工学系研究科機械工学専攻博士課程終了。1981年(株)東芝入社、研究開発センターで電子機器の冷却技術の開発業務に従事。その間、本社営業企画部にも2年間在籍。2000年富山県立大学工学部助教授、2003年同大学工学部教授、2011年同大学工学部長を経て、2013年同大学学長。専門は、電子機器の冷却技術、機器の熱設計、自然対流。ASME(fellow)、IEEE,日本機械学会(fellow)、エレクトロニクス実装学会、可視化情報学会、日本伝熱学会各会員。NPO法人PCTFE-Japan理事長。

【目次】

初めて学ぶ熱設計講座と考え方、実践は講座で

  1. 1.なぜ機器の熱設計・熱対策が必要なのか?
    1. 1.1 熱のトラブル事例
    2. 1.2 現状の熱設計の課題
    3. 1.3 熱設計の難しさ
    4. 1.4 間違った熱設計
    5. 1.5 期待される熱設計
  2. 2.伝熱の基礎
    1. 2.1 伝熱の3要素
    2. 2.2 熱伝導
    3. 2.3 対流熱伝達
    4. 2.4 放射伝熱
  3. 3.熱抵抗
  4. 4.熱回路網法
    1. 4.1 熱回路網法の要素
    2. 4.2 熱回路網法の定式化
    3. 4.3 電球形蛍光ランプの問題点と構造
  5. 5.機器の強制空冷設計
    1. 5.1 強制対流中の平均熱伝達
    2. 5.2 ファン筐体の設計仕様例
    3. 5.3 自然空冷による放熱量
    4. 5.4 印刷回路基板の温度上昇
    5. 5.5 筐体圧力損失の見積もり

中堅エンジニアが学ぶ熱設計実践講座と考え方、実践は講座で

  1. 1.伝熱の3要素
    1. 1.1 熱伝導
    2. 1.2 対流熱伝達
    3. 1.3 放射伝熱
  2. 2.機器の自然空冷設計
    1. 2.1 設計式の紹介
    2. 2.2 密閉筐体の熱設計式
    3. 2.3 密閉筐体の熱設計式の使用例
    4. 2.4 発熱体の位置の影響
    5. 2.5 出口通気口面積の影響
    6. 2.6 出口通気口面積の限界値
  3. 3.機器の強制空冷設計
    1. 3.1 強制対流中の平均熱伝達
    2. 3.2 ファン筐体の設計仕様例
    3. 3.3 自然空冷による放熱量
    4. 3.4 印刷回路基板の温度上昇
    5. 3.5 筐体圧力損失の見積もり
    6. 3.6 ファン選定
  4. 4.熱回路網法
    1. 4.1 熱回路網法の要素
    2. 4.2 熱回路網法の定式化
    3. 4.3 電球形蛍光ランプの問題点と構造

1.熱の伝わり方

  1. 1 熱伝導
  2. 1.はじめに
  3. 2.熱の伝わり方
  4. 3.熱伝導
    1. 3-1 熱伝導率
    2. 3-2 熱伝導の基本的計算法
      1. 3-2-1 平行平面板
      2. 3-2-2 多層平行平面板
      3. 3-2-3 円管の熱伝導
      4. 3-2-4 中空球の熱伝導
  1. 2 熱伝導と無次元数
  2. 4.熱通過
    1. 4-1 熱伝達率
    2. 4-2 平板の熱通過
  3. 5.熱伝達の基本事項
    1. 5-1 境界層
    2. 5-2 平均熱伝達率
    3. 5-3 伝熱工学で用いられる無次元数
      1. 5-3-1 レイノルズ数
      2. 5-3-2 ヌセルト数
      3. 5-3-3 プラントル数
      4. 5-3-4 グラスホフ数
    4. 6.自然対流による熱伝達
    1. 3 熱放射とフィン効率
    2. 7.放射伝熱
      1. 7-1 放射伝熱の基本法則
        1. 7-1-1 プランクの法則
        2. 7-1-2 ステファン・ボルツマンの法則
        3. 7-1-3 キルヒホッフの法則
      2. 7-2 形態係数
        1. 7-2-1 直交する2平面間
        2. 7-2-2 平行2平面
    3. 8.拡大伝熱面(フィン)
      1. 8-1 フィン効率

2.パッケージの熱抵抗

  1. 1.はじめに
  2. 2.熱抵抗
    1. 2-1 パッケージの熱抵抗の構成
    2. 2-2 熱抵抗の評価方法
      1. 2-2-1 デバイスのTSPで湿度を検知する
    3. 2-3 冷却条件と熱抵抗
      1. 2-3-1 熱抵抗の小さいパッケージほどRcaが支配的
    4. 2-4 熱抵抗の低減

3.LSIパッケージの熱抵抗

  1. 1.はじめに
  2. 2.熱設計の手法
    1. 2-1 熱抵抗
    2. 2-2 問題の分割と設計のながれ
  3. 3.フィンの特性
    1. 3-1 矩形フィン
      1. 3-1-1 自然空冷
      2. 3-1-2 強制空冷

4.自然空冷筐体の放熱設計

  1. 1.はじめに
  2. 2.自然対流熱伝達の式
  3. 3.密閉筐体の設計例
    1. 3-1 密閉筐体からの放熱の式
      1. 3-1-1 筐体表面温度に着目した式
      2. 3-1-2 内部空気温度に着目した式
  4. 4.通風筐体の設計例
    1. 4-1 通風筐体からの放熱に関する式
    2. 4-2 簡便式の応用
  5. 5.簡便式の応用範囲と使用条件
    1. 5-1 筐体の熱設計用の簡便式
      1. 5-1-1 筐体表面の温度上昇
      2. 5-1-2 筐体形状
      3. 5-1-3 発熱体の位置
      4. 5-1-4 筐体内部の流体抵抗
      5. 5-1-5 煙突高さ h の定義
      6. 5-1-6 流体抵抗係数 K
      7. 5-1-7 出口通気口の流体抵抗要素
      8. 5-1-8 開口比 β の扱い
    2. 5-2 パラメータの筐体放熱に対する影響
      1. 5-2-1 発熱体の位置の影響
      2. 5-2-2 出口通気口面積の影響
  6. 6.熱対策

5.強制空冷筐体内の放熱設計

  1. 1.はじめに
  2. 2.強制対流中の平均熱伝達
  3. 3.ファン筐体の設計
    1. 3-1 必要ファン流量
    2. 3-2 ファン選定のしかた
      1. 3-2-1 筐体圧力損失の見積もり
      2. 3-2-2 ファン選定

6.流体抵抗とファンの特性

  1. 1.はじめに
  2. 2.通風路の流体抵抗
  3. 3.ファンの並列・直列特性
  4. 4.障害壁の影響
    1. 4-1 実験装置および方法
    2. 4-2 実験結果

7.圧力損失とその種類

  1. 1.はじめに
  2. 2.圧力損失
  3. 3.圧力損失の測定
  4. 4.低流速での圧力損失の測定
    1. 4-1 解析
    2. 4-2 実験装置
  5. 5.圧力損失の種類
    1. 5-1 壁面摩擦
    2. 5-2 入口形状
    3. 5-3 断面積変化

8.熱伝導解析と応用例

  1. 1.はじめに
  2. 2.ノートパソコンの熱伝導解析
    1. 2-1 モデル化の手法
      1. 2-1-1 伝熱モードの限定
    2. 2-2 解析の階層化
    3. 2-3 せまい領域の解析
      1. 2-3-1 ディスクドライブ・バッテリーパック
      2. 2-3-2 キーボード
      3. 2-3-3 配線基板
    4. 2-4 筐体全体の解析
    5. 2-5 結果
  3. 3.まとめ

9.節点法解析と応用例

  1. 1.まえがき
  2. 2.流体節点法
    1. 2-1 節点場
    2. 2-2 具体的な解法
  3. 3.電子機器内の流れ場と最適設計
  4. 4.ラップトップ型パソコンの熱設計への応用例
    1. 4-1 パソコン内の流れ
    2. 4-2 シミュレーション例
  5. 5.複写機の熱設計への応用例
    1. 5-1 複写機の熱設計の要点
    2. 5-2 構造と原理
    3. 5-3 解法
    4. 5-4 可視化技術
    5. 5-5 解析モデル
    6. 5-6 解析結果
  6. 6.おわりに

10.熱回路網法による熱解析手法

  1. 1.はじめに
  2. 2.熱回路網法の要素
    1. 2-1 熱抵抗
      1. 2-1-1 熱伝導による熱抵抗
      2. 2-1-2 対流熱伝達による熱抵抗
      3. 2-1-3 熱放射による熱抵抗
      4. 2-1-4 合成熱抵抗
      5. 2-1-5 熱コンダクタンス U
    2. 2-2 熱容量 C
  3. 3.熱回路網法の定式化
  4. 4.電球形蛍光ランプの熱設計
    1. 4-1 電球形蛍光ランプの伝熱モデル
    2. 4-2 熱回路モデル
    3. 4-3 方程式系
    4. 4-4 熱抵抗の定式化
    5. 4-5 解法
    6. 4-6 計算値と実測値の比較
    7. 4-7 熱シミュレーションの応用
      1. 4-7-1 空気断熱層の効果
      2. 4-7-2 電源ケース外径
  5. 5.まとめ

11.マルチチップモジュールの非定常熱解析

  1. 1.はじめに
  2. 2.マルチチップモジュールの構造
  3. 3.モジュールの放熱形態
    1. 3-1 モデル化のための仮定
  4. 4.熱回路網モデル
  5. 5.マルチチップモジュール内の熱抵抗と熱容量
    1. 5-1 多層配線基盤内の熱伝導
    2. 5-2 自然対流
    3. 5-3 熱放射
    4. 5-4 間隙気体 (N2ガス) の熱抵抗
    5. 5-5 熱容量
  6. 6.方程式
  7. 7.熱解析結果と実験結果の比較検討
  8. 8.おわりに

12.熱回路網法を用いた非定常熱解析例

  1. 1.はじめに
  2. 2.サーマルヘッドの熱解析
    1. 2-1 構造と原理
    2. 2-2 熱解析網モデル
      1. 2-2-1 45度モデル
      2. 2-2-2 インクの熱容量モデル
      3. 2-2-3 計算例
  3. 3.X線管の熱解析
    1. 3-1 X線管の構造
    2. 3-2 解析モデル
    3. 3-3 解法
      1. 3-3-1 方程式
      2. 3-3-2 熱抵抗
      3. 3-3-3 熱容量 C
      4. 3-3-4 近似解法
    4. 3-4 数値計算結果
    5. 3-5 計算の流れ
    6. 3-6 熱入力時間、入力熱量と入力回数の関係
  4. 4.まとめ

13.相変化冷却技術

  1. 1.はじめに
  2. 2.融点金属の選定理由
  3. 3.実験サンプルの作成とその構造
  4. 4.実験サンプルの作成とその構造
    1. 4-1 熱実験方法
  5. 5.熱実験結果とその考察
  6. 6.熱解析による低融点金属の物性値の導出

14.断熱技術

  1. 1.はじめに
  2. 2.プラスチックとゴムによる断熱材
  3. 3.建築材としての断熱材
    1. 3-1 天然系の断熱材
    2. 3-2 セラミックファイバー (ceramic fiber)
    3. 3-3 フェノール樹脂 (phenol resin)
  4. 4.真空断熱 (Vacuum insulation)
  5. 5.宇宙での断熱技術 (insulation technology for space)
    1. 5-1 MLIによる放射断熱(insulation ofradiation effect using MLI:Multi Layer Insulation)
    2. 5-2 熱伝導材料
    3. 5-3 断熱性コーティング剤 (coating materials for insulation)

15.伝熱デバイス

  1. 1.はじめに
  2. 2.ヒートパイプ
    1. 2-1 ヒートパイプの動作原理
    2. 2-2 ヒートパイプの輸送限界
  3. 3.ペルチェ素子の応用
    1. 3-1 ペルチェ素子の動作原理
    2. 3-2 ペルチェ素子の特徴
  4. 4.その他の最新の熱交換技術
    1. 4-1 振動流式ヒートパイプ
    2. 4-2 マイクロチャンネル熱交換技術

【参考文献】

  • 石塚勝:「電子機器の熱設計―基礎と実際」、丸善、2003年
  • 石塚:「電子機器・デバイスの熱設計とその最適化技術」、産業科学システムズ、1999年
  • 香山・成瀬監修:「VLSIパッケージング技術」、上巻、日経BP社、p.178、1993年
  • 日本機械学会編:「伝熱工学資料」、改訂4版、丸善、1986年
  • 久野ほか:「日本機械学会論文集」、62、601、3453、1996年9月
  • 福岡義孝:「マルチチップ実装技術」、名古屋工業大学博士論文、1992年
  • 日本機械学会編:「伝熱工学資料 改訂5版」、日本機械学会、2009年
  • 福岡義孝:「マルチチップ実装技術」、名古屋工業大学博士論文、1992年
  • 日本機械学会:「マイクロチャネル内の流動と熱伝達」、研究分科会成果報告書(2001-4)、91-129
  • Tuckerman, D. B. and Pease, R. F. : IEEE Elec. Dev. Let. Vol. EDL-2(1981), 126.
  • LJ Missaggiaet al : IEEE J. Quantum Electron, vol.25(1989), 988

【口コミ】

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