2024 Solution Forum
第30回 EMC環境フォーラム
第25回 スマート設計技術フォーラム
新製品・システムの開発&設計、
出荷ではEMC規格規制クリアと対策設計技術
- 開催日
2024年11月28日(木) 終了しました
- 会場
- 池袋サンシャインシティワールドインポートマートビル
「ソリューションフォーラム2024」は閉幕いたしました。
ご参加いただき誠にありがとうございました。
開催概要
会期 |
2024年11月28日(木) |
会場 |
池袋サンシャインシティワールドインポートマートビル |
分野 |
EMC/熱設計/モータ/パワーエレクトロニクス/SiCパワー半導体/AIソフトウェア/ロボット制御 |
セッション |
- 第30回 EMC環境フォーラム 総合セッション
- 第30回 EMC環境フォーラム 技術セッション
- 第25回 スマート設計技術フォーラム 技術セッション
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◎第30回 EMC環境フォーラム 総合セッション
◎第30回 EMC環境フォーラム/第25回 スマート設計技術フォーラム 技術セッション
2024年11月28日(木)
- プログラムは変更になる場合があります。
- 優待受講料は月刊EMC読者、早期申込者、講師のご紹介者及び前回フォーラムを受講された方が対象となります。
第30回 EMC環境フォーラム 総合セッション(定員120名)
WPT(ワイヤレス電力伝送)とEMC
総合司会 正田 英介 氏(次世代EMC研究会 会長/公益財団法人 鉄道総合技術研究所 前会長/東京大学 名誉教授)
概要:地球環境問題への関心の高まりによって電気自動車(EV)の普及が進み、その充電の作業を容易にするためにワイヤレス電力伝送(WPT)の導入が進んでいる。一方、DXの進展でわれわれの産業社会環境の中で電子機器の利用密度はますます高まっているが、そのための電力供給システムの革新のためにもWPTの活用が期待されている。再生可能エネルギー利用の推進やパワーエレクトロニクスと電池技術の急速な発展によって将来の利用系への電力供給システムの姿も変化し、WPTがより大きな役割を果たすことが予想されている。当然そこには従来の形とは異なる電力供給に伴う新しいEMCの課題も生じるであろう。
WPTについてはEVへの応用において技術開発が先行し、そのEMCの課題や標準化の検討も進んでいる。さらにその技術を推し進めて、一般的な電力供給システムの革新を図る動きもある。DXの進展によってより複雑化する利用系における電力供給システムをWPT技術の導入でより使いやすい形に革新する可能性が期待される一方で、新たな電磁環境問題を発生する可能性も否定できない。
今回の総合セッションでは3人の講師の方々からEV充電設備におけるWPT技術の現状とその国際標準化についてお話を頂くとともに、WPTを活用した新しい電気利用の形態を紹介して頂きます。これらによって新しい電力供給形態の可能性やそれに伴う電磁環境上の課題などについての考察と議論を深めたいと考えています。
- 【第一講演】
- WPT研究開発の現状と課題 ~大容量化への取組~
- 講師:金子 裕良 氏(埼玉大学 教授)
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概要:EV充電用のSAE規格が発行されてから数年を経て、国内でも対応する製品が出てきているが、これらが広く普及するにはまだまだ解決すべき課題が多い。ここでは、最近のWPTの研究開発の現状と課題をお話しするとともに、特に、急速充電やより多くのバッテリを搭載する商用・大型EVへの適用が可能な大容量WPTの研究開発の取組について紹介する。
- 【第二講演】
- WPTを利用した太陽光発電推定のための潮流計測器開発
- 講師:名雪 琢弥 氏(一般財団法人 電力中央研究所)
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概要:太陽光発電(PV)の出力推定や予測には、主に日射計や気象衛星が利用される。しかし、その出力を正確に把握するためには、日射強度の空間分布や衛星画像に加え、PVが接続されている配電線電流も計測できる監視システムが必要となる。ただし、監視システムへ給電する設備改修の工事には多大な労力と手間を要する。これまでに地中ケーブルから磁界を介して電力を取り出す変流器(CT)が開発されているが、これを適用することで配電線電流計測システムを簡便に構築できる可能性がある。
- 【第三講演】
- EV用WPTシステムの国際標準化動向
- 講師:三木 隆彦 氏(JARI(一般財団法人 日本自動車研究所)/CHAdeMO協議会)
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概要:地球温暖化防止や大気汚染防止に向けた脱炭素社会実現のための施策のひとつとしてEVへのシフトが注目されている。EVに搭載した動力用電池を外部から充電する手段としては、現時点では充電ケーブルを用いた有線充電がほとんどであるが、並行して非接触式電力伝送(WPT)への取り組みも進められている。ここではEV用WPTの国際標準化の状況について紹介する。
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第30回 EMC環境フォーラム 技術セッション(定員50名)
EMC設計・測定試験ハンドブックからのステップアップ
チェアパーソン:徳田 正満 氏(東京都市大学 名誉教授)
概要:電子情報通信学会のレクチャーシリーズとして「電磁環境工学」の執筆を依頼されて原案を作成したところ、レクチャーシリーズとしてはページ数が倍以上あったため、内容を抜粋するように要請された。その際、「電磁環境工学」の原案は別の出版物として発行した方がベターであるとのご提案を頂いたため、原案をさらに充実させて科学情報出版から「EMC設計・測定試験ハンドブック」として出版することになった。本セッションでは、「EMC設計・測定試験ハンドブック」の基本的なトピックスを紹介している。「電磁環境工学」の読者が、EMC技術をさらにステップアップしたいと思っている読者にとって、有益な機会になると確信する。また、本セッションでは「EMC設計・測定試験ハンドブック」をテキストとして使用するため、本セッションを受講するだけで「EMC設計・測定試験ハンドブック」が入手可能という特典もある。
- 【第一講演】9:30~10:50
- EMC用語の解説
- 講師:徳田 正満 氏(東京都市大学 名誉教授)
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概要:EMCに関する用語は、IECで検討されており、国際規格IEC 60050-161の第1版が1990年8月に発行され、その後追加修正版が1997年10月に発行された。その日本語訳は、EMC規格のJIS原案を作成するJIS・EMC制定委員会の第1分科会(主査:九州工業大学教授(当時)時代の筆者)で検討され、国内規格JIS C 60050-161:1997「EMCに関するIEV用語」の第1版が1997年11月に発行された。本講演では、最初に、EMC用語のJIS化で問題になった用語を紹介し、その後JISに従って、主要なEMC用語、伝送線路関連用語及びアンテナ関連用語を解説し、最後に、デシベルとEMCで使用される単位を解説する。
目次:• EMC用語に関する国際規格とその国内規格化の経緯
• JIS化において問題になった点
• 主要なEMC用語に関する解説
• 伝送線路に関連するEMC用語
• アンテナに関連するEMC用語
• デシベルとEMCで使用される単位
受講者レベル:初心者
- 【第ニ講演】10:55~12:15
- 共通エミッション規格
- 講師:松本 泰 氏(国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT))
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概要:共通エミッション規格は、既存のどの製品規格又は製品群規格にも該当しない場合に適用する、エミッションに関する共通規格である。現在、装置の動作環境や用途に応じた3種類の共通規格が発行されている。本講演ではこれらの共通エミッション規格の概要を紹介する。
目次:1.共通エミッション規格の種類と対象機器
2.IEC 61000-6-3
3.IEC 61000-6-8
4.IEC 61000-6-4
5.共通エミッション規格の改定動向
受講者レベル:電磁妨害波測定に従事されているメーカ、試験機関の技術者、関心のある方など
- 【第三講演】13:15~14:35
- マルチメディア機器のエミッション測定法
- 講師:乗本 直樹 氏、峯松 育弥 氏(一般社団法人 KEC関西電子工業振興センター)
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概要:情報技術機器、オーディオ機器、ビデオ機器、放送受信機などに適用されるマルチメディア規格CISPR32の測定法並びにエミッション測定の注意点についてご説明します。また、現在CISPR32で審議されている最新動向についてもご紹介します。
目次:1.CISPR32の概要
2.放射エミッション測定
3.伝導エミッション測定
4.EUTの動作条件
5.エミッション測定の注意点
6.CISPR32最新規格動向
受講者レベル:CISPR32規格で測定されている方、これからエミッション測定を学びたい初心者
- 【第四講演】14:40~16:00
- 自動車及び車載機器に関するEMC規格と基準動向
- 講師:野島 昭彦 氏(トヨタ自動車株式会社)
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概要:CASEの次世代MobilityのEMCは、安全、安心頼性の電子信頼性のかなめの技術です。本講演では、自動車の型式認証基準 UN ECE R10及びISO、IEC/CISPRの最新規格動向を報告します。
目次:1)自動車のEMCについて
2)自動車のCISPR/ISO規格 最新動向
2024、10月Budapest会議結果を含む。CISPR12は、15年振りの改定
3)自動車の国際基準
本年6月に採択されたR10-07の改正ポイント
4)自動車技術会JASO制定活動
自動車部品のEMCガイド
自動車用電気電子部品のインピーダンス等価性試験方法
受講者レベル:自動車の型式認証基準及びその車載部品開発に関わる品質管理責任者から実務担当者
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次世代エアモビリティー(ドローン、空飛ぶクルマ)と電波
チェアパーソン:鈴木 真二 氏(東京大学 名誉教授)
概要:小型無人航空機ドローンは能登半島地震での活用など災害時の利活用も期待され、空飛ぶクルマは大阪関西万博での飛行が準備されています。本セッションではそうした次世代エアモビリティーの飛行安全確保における電波との関連、電波を用いた高度な自動飛行など最先端の話題を取り上げます。
- 【第一講演】9:30~10:20
- 空や海のモビリティとの通信技術
- 講師:松田 隆志 氏(国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT))
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概要:空を飛ぶHAPSやドローン、海中のロボットやセンサ等、様々な場所でのモビリティ機器の運用が進められている中で、これらとつなぐ無線通信にも期待が高まっている。 NICTでは海や空でのモビリティ通信技術の研究開発を行っており、それらについての紹介を行う。
目次:1.NICTにおけるモビリティ通信の研究概要
2.空モビリティとの通信技術
・見通し外・長距離通信可能な「コマンドホッパー」
・群飛行や衝突回避に応用可能な「ドローンマッパー」
3.海中での電波を使った技術
・海中での電波測定
・電波を用いた海底下センシング
・電波を用いた海中通信技術
4.まとめ
受講者レベル:一般の方でもわかりやすくご紹介できればと思っておりますが、一部、無線通信の知識がないと分かりにくいこともあるかもしれません。
- 【第ニ講演】10:20~11:10
- 空飛ぶクルマの運航ルート: 電波・GNSS・地磁気のクリアランスとリスク評価の研究紹介
- 講師:幸 嘉平太 氏(大分県産業科学技術センター)
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概要:大阪万博でのフライトなど、空飛ぶクルマの実用化が迫っている。従来の航空機とは異なり、「数100m以下の低空域を飛行、都市部での発着、無操縦者(パイロットレス)」などの独自の特徴を持つ。空クルは高度な自律性を有するものの、乗客を安全に運ぶためには「無線通信」、「GNSS」、「地磁気」がクリアなルートを選択することが重要である。本講演では、過去のドローンEMC評価と合わせて、大分県で取り組んでいる3要素リスク評価法にかかる研究を紹介する。
目次:1.空クルの運航ルートの特徴
2.3要素のクリアランスとは
3.離発着ポイントから上空でのデータ実測法
4.収集データの予想される特徴
5.リスク評価とヒートマップ化
受講者レベル:ドローンや空飛ぶクルマのEMCに関心のある方、EMC中級者
- 【第三講演】11:10~12:00
- 屋内外シームレス三次元測位
- 講師:荒木 勤 氏(MetCom株式会社)
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概要:衛星測位システムが構造的に抱える弱点を克服し、効果的に補完する地上波方式測位システムにより、三次元測位が屋内外でシームレスに可能となる。その仕組みと活用事例を紹介すると共に、最近の海外政策動向、今後日本で想定される今後の動向を展望したい。
目次:・衛星測位システムの課題
・地上波方式による屋内外シームレス三次元測位
・活用事例
・海外の動向
・今後日本で想定される動向
受講者レベル:一般向け
- 【第四講演】13:00~13:50
- V2V通信による複数ドローンの自律分散フォーメーション飛行技術
- 講師:神村 明哉 氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
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概要:NEDOプロジェクト「人工知能活用による革新的リモート技術開発」(2021年度〜2024年度)において、これまで研究開発を進めてきたV2V通信を利用した複数台ドローンの自律分散フォーメーション技術について紹介する。
目次:1.はじめに
2.プロジェクトの概要
3.機体間(V2V)通信システム
4.自律分散フォーメーション制御手法
5.今後の展望
受講者レベル:ドローン・通信関連技術者、研究者向け(初級~中級)
- 【第五講演】13:50~14:40
- (仮)ドローン搭載機器・外部環境がドローン通信へ及ぼす影響とEMC
- 講師:北沢 祥一 氏(室蘭工業大学 教授)
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概要:作成中
目次:作成中
受講者レベル:作成中
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EMC設計に向けた電磁シミュレーション・機械学習の実用的応用、使える電磁気の基礎演習
チェアパーソン:櫻井 秋久 氏(株式会社システムデザイン研究所)
概要:EMC設計に必要とされる数値シミュレーション技術、応用が拡大しつつある機械学習について、解析環境構築から、モデル作成、解析検討など丁寧に解説する。また、代表的演習問題を一緒に解くことにより、EMC設計における電磁気の有用さを共有する。さらにPCBのコモンモードインダクタンスについて解説し、基板端効果など典型的なEMC設計問題との関係を説明する。
- 【第一講演】10:00~10:30
- EMC設計におけるコモンモードインダクタンスのはたらき
- 講師:櫻井 秋久 氏(株式会社システムデザイン研究所)
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概要:高周波ではプリント基板上の信号配線直下を信号電流は戻るが、このリターン電流に沿って発生するインダクタンスをコモンモードインダクタンスと呼ぶ。コモンモードインダクタンスは信号配線の高さ、基板端からの距離、基板の幅などによって、その大きさが変化し、電磁界放射の大きさを変化させる。極めて簡単な式で表現され、プリント基板のEMC設計に有効な洞察を与えるが、国内ではまだ深く議論されていない。本講演では、コモンモードインダクタンスについてその活用を中心に議論する。
受講者レベル:初級者・中級者・上級者
- 【第ニ講演】10:30~12:00
- EMCシミュレーションの全て(解析環境、モデリング、解析・応用)
- 講師:志賀 章紀 氏(株式会社JSOL)
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概要:電磁界シミュレーションはEMC設計の有効な手段であるが、実製品のEMC試験の結果を丸ごと予測することは現実的でなく、計算の目的や対象をうまく絞り込んで使うことが重要である。本講演ではシミュレーションの理想論ではなく、難しさや制約をふまえた現実的な使いこなし方について、基板から筐体までの計算例を通して議論したい。
目次:1.シミュレーション手法の特徴と使い分け
2.設計ルール作りのためのシミュレーション
3.傾向把握・感度分析のためのシミュレーション
受講者レベル:EMCシミュレーションの未経験者から中級者まで、関心をお持ちの方を広く対象とします
- 【第三講演】13:00~14:30
- 電磁気演習(インダクタンス、キャパシタンスなど)
- 講師:田邉 信二 氏(元 三菱電機株式会社)
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概要:EMCの数値解析、機械学習などをする上で、その基本となる電磁気学の理解は必須となる。ただ、電磁気学はとても広範で奥の深いものであり、漫然とそれを学んでもEMCへの応用は難しい。そこで、今回はEMCにおける数値解析、機械学習の肝となる代表的な問題を厳選しみなさんと解いていく。
目次:①クーロンの法則
②表皮効果
③インダクタンス
④キャパシタンス
⑤ファラデーの法則
⑥マクスウェルの方程式(平面進行波)
⑦特性インピーダンスと波動速度
⑧信号の反射
⑨入力インピーダンス
⑩遠方場と近傍場
⑪放射抵抗・放射パターン
受講者レベル:大学などですでに電磁気学は一通り習い、実務においてもEMCの解析、測定などをこなしているレベル
- 【第四講演】14:45~16:00
- 機械学習のEMC設計への応用、実践
- 講師:池田 浩昭 氏(日本航空電子工業株式会社)
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概要:機械学習を使い、プリント基板の設計情報やプリント基板の近傍磁界から遠方放射電界を予測する具体的な手法を解説します。また、機械学習に必要なツールや予備知識を合わせて説明します。
目次:1.機械学習の概要
2.プリント基板の設計情報から遠方放射電界を予測
3.プリント基板の近傍磁界から遠方放射電界を予測
4.機械学習に必要な知識
5.機械学習に必要なツール
受講者レベル:・電磁界シミュレーションを行っており、EMC問題解決のために機械学習を学びたい方。・機械学習をこれから始めたい方
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電磁波と生体安全性 ~ 電磁波の健康リスク分析の最新情報と疫学と測定データの見方について ~
チェアパーソン:大西 輝夫 氏(国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT))
概要:本セッションでは、電磁波と生体安全性に関して①電磁界(電磁波)に関する健康リスク分析②疫学研究のための統計の基礎③電波防護指針と測定データの見方、の3つの講演について、国際的に各分野の第一線で活躍する講師よりわかりやすく概説します。第一講演ではWHOのリスク評価やリスクコミュニケーションなどについてその背景等とともにお話しいただきます。第二講演では、リスク評価で重要な疫学研究を理解するために必要な統計学を基礎からお話しいただき、第三講演では、最新の電波防護指針と電波防護に関する測定について測定例を示しながら解説します。
- 【第一講演】9:00~11:00
- 電磁界(電磁波)に関する健康リスク分析について
- 講師:大久保 千代次 氏(一般財団法人 電気安全環境研究所 電磁界情報センター)
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概要:現代社会は電磁界(電磁波)を応用した技術なしでは営むことはできません。一方、これらの技術の使用に伴う健康影響への不安を抱く国民もいます。そのため、日本をはじめ各国は電磁界ばく露の健康リスク評価を行っています。国際的な取り組みとしてはWHOの国際電磁界プロジェクトが有名です。健康リスク評価で得られた情報に基づきリスク管理を行いますが、国際的には国際非電離放射線防護委員会が電磁界ばく露防護のガイドラインを提案しています。このガイドライン以下のばく露環境であれば人々の安全は担保されていると言えますが、全ての国民が安心しているとは限りません。そこでリスクコミュニケーションが必要となります。これらを合わせて電磁界の健康リスク分析と言いますので、これらを説明します。
目次:・電磁界ばく露の短期的露影響と長期的影響(WHOリスク評価)
・電磁界ばく露の管理(国際非電離放射線防護委員会)
・電磁界のリスクコミュニケーション
受講者レベル:低周波領域から高周波領域の科学的に確認されている短期的ばく露影響と未確認な長期的ばく露影響と、ばく露防護ガイドラインとわが国の取り組みや、国民の電磁界への不安に対する取り組みの必要性などを説明します。
- 【第ニ講演】12:00~14:00
- 疫学研究のための統計の基礎
- 講師:田村 菜穂美 氏(北海道大学 環境健康科学研究教育センター)
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概要:本講演では、電波ばく露の健康リスク評価に関する疫学研究を解釈するために必要な統計学を、疫学研究者が基礎からわかりやすく概説します。統計学の基本である、平均や分散から始まり、疫学研究のリスク評価の結果を検討するために使われる一般化線形モデル(重回帰分析、ロジスティック回帰分析など)の結果の読み方、解釈について説明します。また、疫学研究のエビデンスの強さを左右する、研究デザインの違いについても解説します。
目次:・疫学研究の歴史
・分布を観察するための基礎統計
・関連を検討するための一般化線形モデル
・疫学研究における研究デザイン
受講者レベル:電波ばく露の健康リスク評価において、身近な疫学研究をより深く解釈するために、必要な統計学について説明します。
- 【第三講演】14:10~16:00
- 電波防護指針と測定データの見方
- 講師:大西 輝夫 氏(国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT))
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概要:国内の電波防護指針は令和6年4月に新しく改訂されました。吸収電力密度が指標として導入されただけでなく、電波防護指針の構成も改訂されました。また、測定方法の国際(IECやIEEE)標準化も様々な動きがあります。本講演では、まず電波防護指針値と電波ばく露に関する適合性確認方法の標準化の最新動向を紹介します。論文や解説等で電波ばく露レベルの測定結果を目にすることがあると思います。実際にどのように測定を行っていて、その結果についてどのような解釈をしたらよいのか、測定結果の例を示しながら中間周波数帯~高周波数帯について概説します。
目次:・防護指針と測定法の概要
・IF~RFの測定法とデータの見方
・IF帯の測定(EV,Qi WPTなど)
・SAR/IPD測定
・携帯電話、放送波、無線LAN等測定
・5Gに関する測定
受講者レベル:最新の電波防護指針の紹介と測定データの見方について分かり易く説明します。
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ESD規格の最終改正動向解説とESDに対する製品の回路対策 ~検証ツールとシミュレーションを活用した設計・対策技術~
チェアパーソン:石田 武志 氏(株式会社 ノイズ研究所)
概要:対策が難しいとされるESD試験は、規格の規定をクリアするために上流工程及び下流工程において様々な取り組みがされている。はじめに15年ぶりの改正となる国際規格の内容を把握し、今後必要な対応を検討する。製品のESD対策においては設計、部品選定、実装を進めるうえで必要な事例、対策の考え方を学び、またESDを印加した電子回路の振る舞いを実測する装置やシミュレーションなどのツールを活用した効率的な対策技術を学ぶ。
- 【第一講演】9:30~11:00
- 最終段階となったESD試験の国際規格改正動向
- 講師:石田 武志 氏(株式会社 ノイズ研究所)
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概要:電子機器に対するESD試験の国際規格IEC 61000-4-2は、2008年の改正発行から15年以上経過するが、多くの審議を経てようやく投票用原案(CDV文書)が発行された。これまでの改正審議の内容と改正案を解説する。特に放電電流波形の規定については、審議が揺れて改悪される状況にも陥ったが、現時点では妥当な変更に落ち着いた。この放電電流波形の規定変更に伴い、放電電流波形校正時のセットアップも変更されている。また実際のESD試験に於いては、試験セットアップの変更や試験実施時の印加規定なども見直しがされている。これら変更の詳細とその背景を解説する。
目次:1) ESD試験の基礎
2) ESD発生器の放電電流波形の規定見直し及び校正規定の変更
3) ESD試験セットアップの変更点
4) ESD試験の実施の変更点
受講者レベル:ESD試験の試験者、電子機器のEMC設計を行う技術者
- 【第ニ講演】11:00~12:15
- ESD可視化装置を用いたESD対策部品の有効活用のための研究結果紹介~医療で困るESD対策も考慮~
- 講師:高梨 哲行 氏(北川工業株式会社、サンリツオートメイション株式会社)
- 共同研究者:
簗田 壮司 氏(TDK株式会社) 菊池 美喜雄 氏(マイクロウェーブファクトリー株式会社)
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概要:機器内に侵入したESDが、マイコン等の機能部品に到達した場合、機器の誤動作や破壊が生じる。電子機器を構成する機能部品を安定して動作させるためには、ESDのトラブルから機器を守るESD対策が必須となる。 医療のEMC試験ではESDの印加レベルが上がっており、第一に、機器内にESDが入り込まないよう設計する。入り込んだESDを回路に影響がないようにリリースすることがESD対策としては重要となる。また、機器内へのESD侵入を想定し、侵入可能性のある経路に、チップバリスタのようなESD対策部品を配置し、機能部品の動作に影響しない経路にESDを導くことで、機器の誤動作や破壊の対策が可能となる。 本講座は、電子機器をESDから守るためのチップバリスタなどのESD対策部品の有効活用について、ESD可視化装置を用いた基礎研究を行い、その結果考察について説明する。
目次:1)医療機器で要求されるESD試験のレベルについて
2)ESD対策部品の抑制効果の検証
3)ESDを印加したときのESD抑制部品での比較とシミュレーションでのESDの振る舞いを可視化
4)ESD対策部品のコンビネーションの検討
5)ESD電流を抑制しながらESD電流の流れをコントロールできないかを検討
受講者レベル:機器の ESD 対策や EMI 対策での部品の選定、基板設計等を行う、幅広い方々へ
- 【第三講演】13:15~14:35
- ESDガン試験を想定したSEED設計シミュレーションと製造工程で発生するESD波形(CBE)及びその対策案
- 講師:徳永 英晃 氏(パナソニック インダストリー株式会社)
- 共同研究者:
勝村 俊介 氏(パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社)
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概要:ESDガンを用いたESD試験はOK/NGのみで判定されることが多く、従来より定量的な解析がなかなか成されてこなかった。昨今『SEED設計』という概念が取り入れられ、保護素子と被保護素子の挙動を明確にする取り組みがはじめられている。
本講座ではその『SEED設計』についての解説に加えて、新たに提案する評価方法についても紹介する。
製造工程でのESD対策は従来生産設備や工程管理で対策してきたが、基板からの放電についてはあまり論じられておらず、最近では『CBE(Charged Board Event)』として課題視されはじめている。今回は『CBE』発生時の波形やその対策方法案(回路部品による対策)の一例を紹介する。
目次:1)SEED設計の概要
2)ESD試験を想定したSEED設計シミュレーションと評価方法案
3)CBEによるストレス波形
4)回路部品を用いたCBE対策案
受講者レベル:回路設計者、デバイス開発者
- 【第四講演】14:50~16:00
- ESD試験等価回路シミュレーションの最新動向
- 講師:櫻庭 養一 氏(株式会社モーデック)
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概要:ESD試験は、電子機器や部品が静電気の影響を受けないことを確認するために行われる。また、ESD試験を実施した電子機器は、製品の信頼性と安全性を保証し、将来の故障を防ぐ基盤となる。昨今は、機器の小型化、低コスト化の要求を理由にESD対策部品の小型化や性能マージンの減少があり、これらの対応のひとつとして期待されている解決案に機器設計時点におけるシミュレーションを用いたESD試験の再現がある。 本講座では、機器設計時点のシミュレーションの第一歩となるESD試験器の等価回路シミュレーションについて、モーデックの実績とそのモデリング手法の要素技術の一部を紹介する。
目次:1)モーデックのご紹介
2)ESDガンの等価回路モデリング結果の紹介
3)ESDガンモデリングの要素技術の紹介
- 伝送線路モデルを用いた多重反射の再現
- スイッチモデルを用いた容量の充放電現象の再現
受講者レベル:機器のESD対策やEMI対策での部品の選定、基板設計等を行う、幅広い方々へ
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電波吸収体・遮へい材・透過材の設計/評価法の基礎とその最新技術
チェアパーソン:山本 真一郎 氏(兵庫県立大学 准教授)
概要:電磁波吸収・遮へい技術の基礎から電波吸収体、遮へい材・透過材のマイクロ波からミリ波帯における設計法や反射・透過特性評価法、それらの最新技術について、基本的な考え方から実習を含めわかりやすく解説します。
- 【第一講演】9:30~11:10
- 電磁波吸収・遮へい技術の基礎
- 講師:三枝 健二 氏(日本大学理工学部 教授)
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概要:電磁波の吸収・遮へいを効果的に行うには、電波吸収体や電磁遮へい材の電磁界中での取扱い、および電波吸収や電磁遮へいの機構を理解しておく必要があります。本講演ではそれらについて電磁波の基礎から説明を行います。
目次:1.電磁波の基礎
2.平面波の伝搬と伝送線路理論
3.電磁波の吸収の基礎
4.電磁波の遮へいの基礎
受講者レベル:初級〜中級エンジニア
- 【第ニ講演】12:20~14:00
- 人工材料を用いる電波吸収体・遮へい材・透過材の設計と反射・透過特性評価法
- 講師:山本 真一郎 氏(兵庫県立大学 准教授)
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概要:自然界に存在する通常の媒質では得られない特異な性質を持つ人工材料を用いた電波吸収体・遮へい材・透過材の設計法について解説します。さらに、電波吸収体・遮へい材・透過材のマイクロ波帯からミリ波帯における評価法について詳しく紹介します。
目次:1.人工材料について
2.人工材料と損失材を用いる電波吸収体設計例
3.人工材料と誘電体を用いる電波吸収体設計例
4.人工材料を用いる遮へい材・透過材設計例
5.マイクロ波帯からミリ波帯における反射・透過特性評価法
受講者レベル:電波工学、電気電子工学が専門ではない技術者
- 【第三講演】14:10~15:50
- 実習!誘電体と導電体を用いた電磁遮へい材・電波吸収体の設計
- 講師:伊藤 盛通 氏(大阪産業技術研究所 和泉センター)
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概要:IoTやミリ波の時代を支える電磁波利用技術において、電磁遮へい材や電波吸収体の開発をお考えの方も多いのではないでしょうか。 今回は、誘電体と導電体、およびその混合体について電磁気特性を測定する手法をご説明したうえで、その測定結果から電磁遮へい材や電波吸収体を設計するプロセスを実習していただきます。材料測定の次の段階へ踏み出すステップアップとしてご活用ください。
目次:1.電磁遮へい材と電波吸収体の必要性
2.電磁遮へい率と誘電率・透磁率の測定手法
3.実習① 電磁遮へい材の設計
4.実習② 電磁気特性から単層電波吸収体の設計へ
5.人工材料や複雑な構造への発展
受講者レベル:電波工学、電気電子工学が専門ではない技術者
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走行中ワイヤレス給電(電化道路)の最新動向と環境課題
チェアパーソン:横井 行雄 氏(元京都大学 生存圏研究所)
概要:2050年カーボンニュートラルに向けたe-mobilityの重要な社会インフラとして、日本を含む世界各国で注目を浴びている走行中ワイヤレス給電(電化道路)の最新動向と、EMCおよび環境課題について、各分野の専門家による解説を行います。 日本が世界に先駆けて規制の整備を行った産業用ロボット向け走行中給電の解説も行います。
- 【第一講演】9:30~10:30
- 走行中給電(電化道路)のいま、
- 講師:横井 行雄 氏(元京都大学 生存圏研究所)
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概要:走行中給電(DWPT)は電化道路を支える基本技術であり、2018年以降、欧州が積極的に推進してきている。日本でも柏の葉ITS協議会の街中での公道実証、GI基金による大阪万博での実証走行計画などが推進中である。これに加えて、EVワイヤレス給電協議会の発足などの話題を概説する。
目次:1) カーボンニュートラルと電化道路
2) 走行中ワイヤレス給電のこれまでー歴史的に見て
3) 走行中ワイヤレス給電の課題―EMCとEMF
4) 電化道路の今後―EVワイヤレス給電協議会の役割
受講者レベル:・中堅の電気技術者、電力技術者・企業の新規事業開発担当者・産官学の安全関連、EMC,EMF研究者
- 【第ニ講演】10:30~12:00
- 基礎から学ぶ、ワイヤレス給電と走行中給電
- 講師:畑 勝裕 氏(芝浦工業大学 准教授 )
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概要:電気自動車などの移動体を対象としたワイヤレス給電の設計や実装に関する技術を紹介します。また、走行中ワイヤレス給電における制御設計およびシステム構築に関する技術を紹介し、ワイヤレス給電を活用した移動体のエネルギー供給手段について議論します。
目次:1. はじめに
2. 移動体(モビリティ)のワイヤレス給電に必要な技術は?
3. 磁界共振結合ワイヤレス給電の回路解析および設計手法
4. 磁界共振結合ワイヤレス給電の制御設計と実機実証
5. 走行中ワイヤレス給電のシステム構築と実車走行試験
6. 走行中ワイヤレス給電のインフラ構築、社会実装に向けて
7. まとめ
受講者レベル:ワイヤレス給電技術に興味がある方(基礎的な電気回路・電磁気学の知識があるとよいが、必須ではない)
- 【第三講演】13:00~14:00
- 柏の葉キャンパス地区での電化道路実証とEMC
- 講師:藤田 稔之 氏(東京大学 特任講師)
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概要:現在柏の葉キャンパス地区にて走行中非接触給電システムの公道実証を行っている. 本発表では,この実証実験の概要および,大電力の伝送条件においてもEMCの低減手法について紹介する.
目次:1.実証している非接触給電システムの構成
2.実証を実現する要素技術の紹介
3.EMC低減手法の紹介
4.ICNIRPに沿った実車漏洩磁界測定
受講者レベル:パワーエレクトロニクスの知識がある方,走行中給電システムに興味がある方
- 【第四講演】14:00~15:00
- 走行中給電に向けた電化道路の課題と取り組み
- 講師:阿部 長門 氏(東亜道路工業株式会社)
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概要:将来の道路輸送において電気自動車(EV車)が大きな役割を果たす可能性が高まっている。現在商用EV車はあるものの、購入コストが高く、バッテリーの航続距離が限られており、充電の利便性に欠けているため、普及は限定されている。さらに、開発中の電気およびハイブリッドドライブ車、重量運搬車両(HGV)に効率的に統合される状況にはない。 このような課題を克服する新しい方法は、車両が走行中に充電できるようにする技術の一つである電化道路システム(Electric Road System :ERS) を「移動中の車両に電気エネルギーを伝達することを目的とした電気設備が追加された道路」の構築が求められている。 ERSの開発状況、性能の比較、実装上の問題に関して解説を行う。
目次:1.はじめに(道路に求められる役割など)
2.電化道路(ERSについて)
2.1 定義(PIARCの考え方)
2.2 電化によるCO2削減効果
2.3 非接触給電舗装(DPWT)について
2.4 各種方法の比較
2.5 舗装埋設における課題
3.路面太陽光発電システム
3.1 概要
3.2 各種システムの事例
3.3 今後に向けた動向および予想
4.2040年に向けて道路が変わる
カーボンニュートラルに向けて、路面PVとDPWTの組み合わせによりスマート グリッド化。
受講者レベル:初級もしくは中級レベル
- 【第五講演】15:00~16:00
- 6.7MHz帯電界結合WPTの制度化、標準化
- 講師:佐々木 邦彦 氏(名古屋工業大学 客員教授)
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概要:WPTは、スマホやEVのために標準化がなされ、特にスマホ用は大きく普及している。これらのWPTの方式は、磁界結合で運用され、低周波数であるため低価格化が長所であったが、コイルを対向させる必要があるため、スポット的な給電を主としていた。これに対して本WPTは、走行中給電を可能とし、工場や物流でのロボット等を対象とした24時間稼働の保守不要な運用を可能とすることができる。本稿では、本WPTの電波法関連規則の改正に向けた活動の結果を報告する。
目次:①WPTの種類と応用
②6.7MH帯電界結合WPTの利用シーン、基本仕様
③電波法関連の制度化に向けた活動
受講者レベル:大学、大学院の理工系学生や企業(メーカ、ユーザ)の技術(企画)担当者であり、高校レベルの物理、電気の知識があればいい。
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電磁波セキュリティ~意図的電磁妨害防護技術~
チェアパーソン:関口 秀紀 氏(国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所)
概要:近年、電磁波セキュリティの1つとして、電気・電子機器やシステムに対する意図的電磁妨害防護技術が注目されています。本セッションでは、安心・安全な社会基盤を構築する上で最重要課題となっている意図的電磁妨害防護技術の最近の動向と研究成果について、国内有数の専門家にご講演して頂きます。
- 【講師紹介】10:00~10:05
- 関口 秀紀 氏(国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所)
- 【第一講演】10:05~11:20
- UAVのHPEM耐性について
- 講師:富永 哲欣 氏(NTTアドバンステクノロジ株式会社)
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概要:産業用UAVの最新のEMC研究動向などを紹介するとともに、直撃雷に耐えるUAV開発を題材として、電磁波に対する耐力の実例を示し、強力電磁波(HPEM)による誤動作や停止のメカニズムと、その対策方法について概説する。 また、これらの耐力値と、電磁波セキュリティのHEMP・HPEMの強度値との比較を行うことで、電磁波セキュリティの脅威の程度や、対策方法について、概説する。
目次:ーHPEMの国際規格について
ーUAVの動作とHPEM耐性
ーUAVの誤動作発生メカニズム
ーUAVのHPEM対策方法
受講者レベル:EMC対策技術者、電子機器設計技術者、およびEMC技術者全般。初心者であるか、高度の経験者であるかは問いません。
- 【第二講演】13:00~14:15
- HPEM領域での防護素子を含めた電磁界シミュレーションの実際
- 講師:阿久津 壮希 氏(三菱重工業株式会社)
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概要:HPEM(高出力電磁界:High Power Electromagnetics)をはじめとしたIEMI(意図的電磁妨害:Intentional Electromagnetic Interference)の脅威が高まる中、設計段階からシミュレーションによる外来電磁波に対する事前評価や対策が必須になりつつあります。本講演では、電磁界シミュレーションの1手法であるFDTD(有限差分時間領域:Finite Difference Time Domain Method)法の基礎から説明し、非線形素子等を用いたFDTD法と回路シミュレーションの連成、その応用例について紹介します。
目次:1. 電磁界シミュレーションと回路シミュレーションの必要性
2. FDTD法とは
3. FDTD法と回路シミュレーションの連携
4. プリント回路基板におけるFDTD法の応用例
受講者レベル:電磁界解析の初心者から
- 【第三講演】14:30~15:45
- 金属酸化物バリスタ(MOV)のパルス耐量と特性変化について
- 講師:塚本 直之 氏(音羽電機工業株式会社)
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概要:金属酸化物バリスタ(MOV)は、その優れた非直線抵抗から、サージや静電気放電などの異常電圧の印加で発生した電流を自身に流すことで防護する、高度情報化及びIoT化社会において重要なセラミック部品である。また、動作後の特性変化を計測することで、劣化や破壊の兆候を知ることが可能である。本講演では、雷からHPEM(高強度電磁界)までの様々なパルスでの耐量とその後の特性変化挙動について解説する。
目次:・金属酸化物バリスタ(MOV)の構造と電気特性
・金属酸化物バリスタ(MOV)の選定方法
・金属酸化物バリスタ(MOV)のパルス耐量
・金属酸化物バリスタ(MOV)の特性変化挙動
受講者レベル:電子機器及び回路基板設計技術者。
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第25回 スマート設計技術フォーラム 技術セッション
最新の製品に見る熱設計技術の進化とその具体例
チェアパーソン:柴田 博一 氏(株式会社ザズーデザイン)
概要:近年、電子・電気機器に対する熱設計は大きく様変わりしている。従来の民生用機器、業務用機器に加え、携帯端末の市場拡大、車両への電子機器の搭載も増加しており、様々なケースで熱設計を個別に対応させる必要に迫られている。画一的な対応が困難になってきているのが現実である。今回の熱設計技術フォーラムでは、各分野で活躍されている講師陣をお招きし、幅広い製品設計における熱対策の具体的事例や新しい放熱デバイスの使用方法を詳しくご紹介いただく予定である。
- 【第一講演】10:00~11:30
- データセンターにおける最新放熱技術
- 講師:柴田 博一 氏(株式会社ザズーデザイン)
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概要:SNSの普及に伴い、現代生活に無くてはならない存在となってきたデータセンターですが、そこから排出される膨大な熱が地球環境へ重大な影響を及ぼしていることが近年問題となってきた。日頃我々の目に付かないところで稼働しているデータセンターの膨大なチップ群が、現場では如何にして冷却されているかをご紹介する。
目次:1. データセンターの現状と課題
2. データセンターにおける各種放熱技術の特徴
3. 空冷方式による様々なアドバンテージ
4. 液冷の概要と問題点
5. 液侵技術の現状把握と今後の進化
受講者レベル:初学者から実務者まで幅広い層に対応します。
- 【第ニ講演】12:45~14:15
- エレメカ融合1Dモデルによる高精度な電力算出
- 講師:稲葉 雅司 氏(株式会社デンソー)
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概要:量産ECU設計に解析を活用するには実験と解析が高精度に一致していることが重要となります。 本講演では、アクチュエータ制御回路においてエレ(電流電圧)×メカ(アクチュエータ運動)の挙動を高精度に算出可能な1Dモデル技術について紹介します。
目次:1. はじめに(会社紹介と自己紹介)
2. モビリティの多様化に伴うCAE技術の重要性
3. ECU設計にCAEを使用するにはマルチドメインシミュレーションが必須
4. なぜ、エレメカ融合1Dシミュレーションなのか?
5. 設計者にとって使いやすいフロントローディング環境とは?
6. 自動車技術会で行っているMBDの実証実験のご紹介
7. まとめ
受講者レベル:エレクトロニクス製品に携わっている回路設計者、制御設計者、伝熱解析設計者、構造設計者
- 【第三講演】14:30~16:00
- 最新機器に学ぶ!放熱材料/冷却デバイスの活用と設計テクニック
- 講師:国峯 尚樹 氏(株式会社サーマルデザインラボ)
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概要:「熱を制するはEV制す!(デンソー)」といわれるほど、エレクトロニクスの熱問題は重要度を増してきました。車載やモバイル機器では放熱材料や冷却デバイスの活用が熱設計の成否の決め手になります。本講では、最近のエレクトロニクス製品を参考に放熱材料やデバイスの使い方について解説します。
目次:1. デバイス・実装技術の進歩と放熱材料の活用
2. 筐体放熱機器
3. 強制空冷と自然空冷のハイブリッド冷却
4. 高発熱デバイスの冷却
5. 蓄熱による温度の平準化
受講者レベル:機器の開発に携わる方、熱に関しては初心者でも問題ありません。
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インバータとモータのノイズ対策
チェアパーソン:石橋 文徳 氏(元 芝浦工業大学 名誉教授)
概要:電動化の拡大に伴って、多数の電気モータが使用されるようになって来た。 ここでは、モータの関連技術、すなわち、使い方、電磁ノイズ、低騒音化技術、および、駆動インバータなどについて、分かりやすく解説する。
- 【第一講演】9:00~10:00
- 系統電源システムやドライブシステムにおける複数台ユニットの並列運転制御について
- 講師:森島 洋一 氏(元 東芝インフラシステムズ株式会社)
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概要:GCPC(グリッドコネクテッドパワーコンディショナ)システムとモータ駆動システムを並列駆動する際の課題と対策案に対し、わかりやすく解説します。
目次:1.カーボンニュートラル社会、技術者と5つの管理の関係
2.カーボンニュートラル社会へ貢献する蓄電池応用システム例
3.蓄電池応用技術の基礎
4.アシスト電源システム
5.EMSにおける連系・自立運転無瞬断切替え技術
6.並列運転技術と電流バランス制御
7.省エネに貢献するパワーデバイスとEMIノイズの関係
8.まとめ
受講者レベル:パワーエレクトロニクスの基本を習得されている技術者
- 【第ニ講演】10:00~12:00
- インバータ・モータの低周波ノイズ対策音
- 講師:石川 赴夫 氏(群馬大学 名誉教授)
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概要:インバータ・モータで発生する低周波のノイズに関して,前半ではノイズの発生メカニズムやその影響について述べます。後半ではノイズ対策例について述べます。
目次:1.ノイズの発生
1.1 高調波成分の負荷への影響
1.2 高調波成分の電源への影響
1.3 浮遊インダクタンス,キャパシタンスによる電磁ノイズ
1.4 ノーマルモードノイズとコモンモードノイズ
2.ノイズ対策
2.1 負荷に影響する高調波成分の対策
2.2 電源に影響する高調波成分の対策
2.3 浮遊インダクタンス,キャパシタンスによる電磁ノイズの対策
2.4 ノーマルモードノイズとコモンモードノイズの対策
2.4.1 ノーマルモードにおけるフィルタ効果
2.4.2 コモンモードにおけるフィルタ効果
2.4.3 軸受け電食の対策事例
受講者レベル:初めてモータをインバータで運転しようとする方,および数年間の経験があり現在ノイズで困っている方
- 【第三講演】12:30~13:30
- モータの基礎
- 講師:石橋 文徳 氏(元 芝浦工業大学 名誉教授)
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概要:モータの基礎技術と種々モータの特性を分かりやすく解説する。 モータを使用する場合の電気的、機械的技術や各種モータの特徴や特性などを詳しく説明する。
目次:1 モータの基礎
1-1 磁気と電気
磁石 永久磁石と電磁石(直流と交流)
磁気回路(電気回路)
電磁誘導 渦電流 相互誘導
インダクタンス
磁束密度、透磁率、
電磁鋼板
フレミングの法則
トルク
出力と回転数
慣性モーメント(J)とGD2
1-2 モータ
構造と形状
モータ回転の原理
モータの分類と用途
銘板
耐熱クラス
モータに発生するロス
温度時上昇、巻線抵抗、温度
インバータ 回路と波形 V/f
試験 特性
電気角と機械角
2 各種モータ
2-1 誘導モータ
構造
回転磁界
インバータ運転
単相モータ
2-2 ステッピングモータ
2-3 リニアモータ
受講者レベル:モータについてよく知らない方、モータの初心者
- 【第四講演】13:30~16:00
- IOTを応用したモータの振動・騒音計測技術とFEM解析技術の活用について
- 講師:平手 利昌 氏(東芝産業機器システム株式会社)
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概要:IOTを活用したモータの振動・騒音計測技術、特に振動センサ、変位センサ、電流電圧センサなどの選定、取り付け方法・信号処理方法を解説する。 さらに、測定結果をFEM解析へ展開する方法について解説する。
目次:作成中
受講者レベル:作成中
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交通・産業機器の電動化とパワーエレクトロニクス、EMCおよびパワー半導体最前線
チェアパーソン:岩田 明彦 氏(大阪産業大学 教授)
概要:各産業界では、電動化によるカーボンニュートラルの取り組みが加速しています。 今回は電鉄と産業の分野について、電動化の動向・パワーエレクトロニクス技術・EMC技術について紹介します。 また電動化全般に関わる EMC 最新技術、さらには電動化を支えるパワー半導体の最前線についても紹介します。
- 【第一講演】9:30~11:00
- 鉄道車両におけるパワーエレクトロニクス技術動向とEMC
- 講師:廿日出 悟 氏(公益財団法人 鉄道総合技術研究所)
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概要:日本の鉄道車両は2010年代にSiC電力用半導体が営業列車へ普及するなど、世界で最先端を走っています。本セッションでは鉄道車両におけるパワーエレクトロニクスの技術動向とEMCに関する話題をとりあげます。
目次:鉄道車両のパワーエレクトロニクスの歴史
近年の技術動向
鉄道車両のEMC対策と課題
受講者レベル:鉄道車両のパワーエレクトロニクスに関心がある初級・中級者
- 【第ニ講演】11:00~12:00
- カーボンニュートラルを支える産業機器のパワーエレクトロニクス技術
- 講師:馬淵 雄一 氏(株式会社日立製作所)
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概要:二酸化炭素などの温室効果ガスの削減を目的に世界的にカーボンニュートラルが進展するなか、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギー導入やEVシフトなどの電動化社会の実現にはパワーエレクトロニクス技術が重要な役割を果たす。本報告では、産業向機器のパワーエレクトロニクス技術に関し、高効率化や小型化を実現する要素技術についてEMCとの関連も含めて紹介する。
目次:1)はじめに
2)車載電子機器とコモンモードノイズ
3)三相インバータの主回路実装技術
4)DCDCコンバータのソフトスイッチング技術
5)まとめ
受講者レベル:初心者の方(EMCに関する専門知識は特に不要です)
- 【第三講演】13:00~14:00
- パワーエレクトロニクス機器の電力密度向上とEMC性能の両立に向けたシミュレーション技術
- 講師:高橋 慶多 氏(三菱電機株式会社 先端技術総合研究所)
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概要:電力密度を向上させたパワーエレクトロニクス機器では、機器内部の部品の間の近傍電磁結合に起因して部品の間の空間を伝搬する電磁ノイズへの対策が重要である。対策として過度に部品の間の距離をとったり、過剰なシールドを設けたりすると機器が大型化してしまうため、電力密度の向上とEMC性能を両立するためには対策を最小限にする必要がある。しかし、従来は近傍電磁結合がEMC性能に与える影響を定量的に予測することが難しく、機器を試作してから実測検証せざるを得なかった。そこで、本講演では、近傍電磁結合の影響を考慮してEMIノイズを予測するために必要となる、3次元電磁界解析を活用したシミュレーション技術を紹介する。
目次:1. 背景
2. 受動部品の3次元電磁界解析モデル
3. EMIフィルタの近傍電磁結合解析
4. パワー半導体デバイスのノイズ源モデル
5. EMIノイズ解析例
6. まとめ
受講者レベル:パワーエレクトロニクス機器のEMIノイズ対策に関心のある方
- 【第四講演】14:00~16:00
- 電動化とパワー半導体
ーパワー半導体の将来とパワー半導体で叶えたい日本の未来-
- 講師:山田 順治 氏(三菱電機株式会社 パワーデバイス製作所)
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概要:脱炭素化の流れとして、化石燃料から電気エネルギーへの変換が進んでいる。電気エネルギーを効率的に使う「電力変換」のキーデバイスであるパワー半導体について基礎から最新動向までを述べ、叶えたい活動目標についてもお伝えする。
目次:・パワー半導体とは
・パワー半導体の歴史
・パワー半導体と電力変換
・パワー半導体の最新動向(チップ、パッケージ、応用)
・パワー半導体で叶えたい日本の未来
受講者レベル:パワー半導体に関して入門~初級程度の受講者を想定した内容で構成予定です。パワー半導体のアカデミック系の報告は予定していません。
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実用化が始まったSiCパワー半導体の市場拡大に向けた課題
チェアパーソン:岩室 憲幸 氏(筑波大学 教授)
概要:SiCパワー半導体の市場拡大に向け、SiC半導体デバイス、実装技術の観点からその最新技術について解説する。さらに、企業が考えている課題はなにか、そしてそれにどう取り組んでいるのかについても、わかりやすく解説する。
- 【第一講演】9:30~11:30
- SiCパワーデバイスの最新技術の現状と今後の動向
- 講師:岩室 憲幸 氏(筑波大学 教授)
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概要:今後伸長が期待されるxEVの性能を決める基幹部品であるパワーデバイスでは、SiCデバイスも普及が始まりつつある。SiCパワーデバイスが今後大きく伸びるためのポイントは何か。最強の競争相手であるシリコンパワーデバイスの最新技術と併せSiCパワーデバイス最新技術の現状と今後の動向について、詳しく解説する。
目次:1.パワーエレクトロニクスとは
2.シリコンパワー半導体の進展
3.SiCパワー半導体の最新技術ならびに課題
4.まとめ
受講者レベル:パワー半導体デバイスの技術開発内容、その動向に興味のある方
- 【第ニ講演】12:45~14:15
- SiCパワー半導体モジュールの実装技術
- 講師:安藤 拓司 氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
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概要:200℃以上で動作するSiCパワー半導体は、Siでは達成困難なパワーモジュールの高出力密度化を可能にするが、従来の実装技術では信頼性が低下する。本講演では、高耐熱実装、信頼性評価技術の開発状況を解説する。
目次:・モジュール実装の概要
・モジュール実装の課題
・モジュール実装・評価技術の開発状況
受講者レベル:パワー半導体モジュール向け実装材料、実装技術の開発に興味のある方
- 【第三講演】14:30~15:30
- SiCデバイス実用化技術の進展と今後について
- 講師:藤森 正然 氏(インフィニオンテクノロジーズ ジャパン株式会社)
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概要:SiCやGaNのようなWBGの採用が、車載、データセンター、再生可能エネルギー、蓄電池システム等々のアプリーケーションへ拡がりを見せております。Siと比較してデバイスそのものは高価になりますが、実用化に向けてのポイントを説明させて頂きたいと思います。
目次:1.インフィニオンテクノロジーズについて
2.WBG マーケットについて
3.最新世代WBG デバイスについて(SiC / GaN )
4.実装技術について
5.アプリケーションの採用事例
受講者レベル:初心者
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ChatGPT時代のAIソフトウェア開発技術の最前線: 機械学習工学の新潮流
チェアパーソン:吉岡 信和 氏(QAML株式会社)
概要:2018年頃から深層学習を使ったAIソフトウェアが急速に普及し、2023年からはChatGPTを代表される大規模言語モデル(LLM)の活用が急速に広がり、今やあらゆるAIソフトウェアの開発で深層学習やLLMを活用するのは常識となっている。 しかしながら、機械学習を使ったAIソフトウェアの開発は、データの品質やAI特有の倫理的な要求などに気をつける必要があり、従来のプログラミングによるソフトウェア開発と大きく異なる。本セッションでは、機械学習を使ったAIソフトウェアの開発の最前線技術をご紹介します。
- 【第一講演】9:00~10:25
- AIシステム開発の概論と要求工学
- 講師:吉岡 信和 氏(QAML株式会社)
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概要:本講演では、AIシステムをどのような手順や組織体制で開発するかを解説し、従来のシステムの開発の違い、AIシステムならではの開発の難しさを整理する。 さらに、AIシステム特有の要求を概説し、安全性に関する要求を整理・分析する課題を述べる。最後に最近の研究開発動向を紹介して締めくくる。
目次:1. 機械学習AIシステム普及の背景
2. 機械学習AIシステムの開発と運⽤
3. 機械学習AIシステムの開発の難しさ
4. 機械学習AIシステムのための要求⼯学
5. AIシステム特有の要求: 公平性、説明可能性、ドメインドリフト
6. 安全性担保の難しさ: セーフティとセキュリティ
7. データセットの品質
8. 機械学習⼯学の国内外の動向
受講者レベル:AIソフトウェアの開発技術に興味があるエンジニア、およびプロジェクトマネージャ
- 【第ニ講演】10:30~12:00
- 機械学習システムのアーキテクチャとデザインパターン活用の設計
- 講師:鷲崎 弘宜 氏(早稲田大学 教授)
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概要:本講演では、代表的なプロセスモデルやプラクティスを参照することで機械学習システムの開発プロセスの全体を概観します。そのうえで、機械学習システムの設計の概念と利用可能な道具立ておよび留意点を説明します。特に、設計上の参照アーキテクチャや避けるべき技術的負債、ならびに主要な設計上の方針や原則を説明します。続いて、機械学習システムの開発と運用におけるデータや機械学習モデル、ソフトウェアシステムの設計上の問題と解決を一定の抽象度でまとめた機械学習デザインパターンを解説します。デザインパターンにより機械学習システムの開発や設計におけるベストプラクティスやそれが有用な理由、仕組みをおさえられます。最後に、品質要求に基づくアーキテクチャ設計の手法と流れを解説したうえで、機械学習デザインパターンや参照アーキテクチャおよび設計原則を用いた機械学習システム設計の様子を解説します。
目次:1. 機械学習システムの開発プロセスと設計
2. 機械学習システム設計の基礎
3. 機械学習システムデザインパターン
4. パターンを組み入れた段階的なアーキテクチャ設計
受講者レベル:機械学習の基本を学習済みの方
- 【第三講演】13:00~14:25
- ChatGPT時代のAIシステムに対するテスト・評価アプローチ
- 講師:石川 冬樹 氏(国立情報学研究所 准教授)
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概要:2018年頃より確立してきた機械学習型のAIシステムの品質・トラストに向けたアプローチを振り返りつつ、現在盛んに取り組まれている大規模言語モデルやそれに基づく対話型生成AIシステムに関するテスト・評価アプローチについて紹介します。
目次:1. AIシステムの応用に関する概観
2. 機械学習型AIシステムのテスト・評価
3. 大規模言語モデル・対話型生成AIシステムに対するテスト・評価
受講者レベル:AIシステムの開発・評価について、系統的に俯瞰し、確立された指針や現在の動向について追随したい実務者の方々。 まだ携わった経験がない・専門としていない方々も歓迎。
- 【第四講演】15:00~16:00
- AIシステム開発プロジェクトのマネジメントとDXの推進
- 講師:奥田 聡 氏(株式会社プライムスタイル)
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概要:本講演では、DXの進化プロセスを提示し、DXで重要となるAIシステムのプロジェクトマネジメントについて解説を行う。初めにDXで必要となる分類の定義とその進化過程を事例を基に整理する。DXで必要となる機械学習応用システムの深化プロセスについて述べ、そこで重要となる人間機械協働の特徴を紹介する。最後に技術経営の思考ツールであるロードマッピング手法を紹介する。
目次:1. DX3分類
2. DX進化過程と進化パターン
3. 機械学習応用システムの深化プロセス
4. 人間機械協働の特徴
5. 戦略技術ロードマッピング手法
受講者レベル:AIソフトウェアの開発技術に興味があるエンジニア、およびプロジェクトマネージャ
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ロボット制御の基礎と実例(古典からAIまで)
チェアパーソン:小松 督 氏(関東学院大学 教授)
概要:これまで工場の中で人から隔離して使われていたロボットも、現在はわれわれの身の回りで幅広く使われ始めている。そこで、ここではいろいろな分野での使用に対応するために利用されている、多種多様のロボット制御技術について概要と、特にAIを使ったロボットの制御の実例を説明する。
- 【第一講演】10:00~11:30
- ロボット制御技術の基礎
- 講師:小松 督 氏 (関東学院大学 教授)
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概要:ここでは、さまざまな分野で使われているロボットの制御方法について、王道の古典制御に始まり、現代制御・ファジイ・AI・GA・フレキシブルロボット制御まで、幅広い分野にわたって基礎事項を総括する。
目次:1.ロボット制御での課題
2.古典制御・現代制御
3.ファジィ・AI・GA
4.フレキシブルロボットの制御
受講者レベル:ロボット制御技術の全貌について知りたい入門者
- 【第ニ講演】12:30~14:00
- 移動ロボットのファジィ制御とSLAM
- 講師:大保 武慶 氏 (東京都立大学 助教)
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概要:近年,遠隔操作や遠隔モニタリングなどさまざまなロボット技術が実用化されている.ここでは,知能ロボットに関する研究の歴史的背景から,移動ロボットのファジィ制御,SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を説明し,応用例を紹介する.
目次:1.ロボットのファジィ制御
2.多目的行動調停
3.自己位置推定と地図の作成
4.環境のモデル化と行動計画
受講者レベル:移動ロボットの制御に関心のある方
- 【第三講演】14:00~15:30
- 移動ロボット制御およびロボットの視角への機械学習の適用事例
- 講師:元木 誠 氏 (関東学院大学 教授)
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概要:カメラを搭載した車輪型移動ロボットを追従ロボットとして制御する際に深層学習を適用した事例,ならびにドローンのための可視光画像と赤外線画像を組み合わせた深層学習による物体検出システムの開発事例について説明する。
目次:1.ニューラルネットワークによるロボット制御
2.深層学習による追従ロボットコントローラの開発
3.機械学習による物体検出
4.深層学習による物体検出システムの開発
受講者レベル:ロボット制御や画像処理に機械学習を適用してみたい方
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