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設計技術シリーズ

現場で活きるノイズ/EMCテクノロジ
EMC技術特論

監修: 櫻井 秋久 (株式会社システムデザイン研究所)
執筆者:
  • 櫻井 秋久 (㈱システムデザイン研究所顧問、元日本アイ・ビー・エム㈱、IBM Distinguished Engineer、山形大学ナスカ研究所・客員教授)
  • 石田 武志 (㈱ノイズ研究所 商品開発部 上席部長 博士 (工学))
  • 田邉 信二 (元 三菱電機㈱ 主管技師長、博士 (工学))
  • 越地 耕二 (東京理科大学 名誉教授 工学博士)
  • 高橋 丈博 (拓殖大学 教授 博士 (工学))
  • 田中 準一 (元東日本電子計測㈱、元ローデ・シュワルツ・ジャパン㈱)
  • 吉本 修 (ローデ・シュワルツ・ジャパン㈱営業部長)
  • 栗原 弘 (TDK㈱ 技監、博士 (工学))
  • 池田 浩昭 (日本航空電子工業㈱ マネージャー)
  • 伊神 眞一 (元日本アイ・ビー・エム㈱ EMC技術開発マネージャ)
  • 菊地 秀雄 (群馬大学協力研究員 博士 (工学))
  • 藤尾 昇平 (日本アイ・ビー・エム㈱シニアR&Dエンジニア)
定価: 24,200円(本体22,000円+税)
判型: A5
ページ数: 392 ページ
ISBN: 978-4-910558-45-5
発売日: 2025/4/7
管理No: 143

【目次】

第1章 EMC設計の基礎(コモンモード概論)

株式会社システムデザイン研究所 櫻井 秋久

  1. 1.はじめに
  2. 2.EMC設計技術とEMI、EMS
  3. 3.信号源
    1. 3-1 信号の周波数成分
    2. 3-2 偶数高調波
  4. 4.コモンモードの考え方
    1. 4-1 基本モデル
    2. 4-2 不平衡度差分モデル
    3. 4-3 コモンモード・インダクタンス
    4. 4-4 電流分配率とコモンモード・インダクタンスの関係
  5. 5.EMIエミッション計測
  6. 6.放射電界強度値から放射源の状態を推定する
    1. 6-1 アンテナの放射電力と放射電界の関係
    2. 6-2 放射抵抗
    3. 6-3 総合問題
  7. 7.EMCシミュレータと製品開発 (まとめ)
  8. 付録
    1. 1.部分インダクタンス (Partial Inductance)
    2. 2.長さlの平行線路 (円形断面) の部分インダクタンス
    3. 3.部分自己インダクタンスの導出(有限長の円形断面線路のインダクタンス)
  9. 参考文献

第2章 EMC標準化の意義を考える

株式会社ノイズ研究所 石田 武志

  1. 1.はじめに
  2. 2.EMC規格の歴史的経緯
  3. 3.経済活動としての背景
    1. 3-1 EMC規格のユーザ
    2. 3-2 規格を創る人たち
    3. 3-3 規格で恩恵を受ける人たち
    4. 3-4 誰のための規格
    5. 3-5 規格ビジネス
  4. 4. 規格の特性・性質
    1. 4-1  国の威信
    2. 4-2 規格の取り決めと根拠
    3. 4-3  大学・研究機関・学会とのつながり
    4. 4-4 規格は技術的か
    5. 4-5 規格と特許
  5. 5.おわりに
  6. 参考文献

第3章 EMC解析に必要なやさしい電磁気学

電磁場の伝播/放射と電子回路の基礎
―EMCエンジニアのための電磁気学に関する講義
元三菱電機株式会社 田邉 信二

  1. 1.はじめに
  2. 2.電磁場
    1. 2-1 マクスウェル方程式(Maxwell’s Equations)
    2. 2-2 スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャル
    3. 2-3 波動方程式
    4. 2-4 電磁波の伝播
    5. 2-5 電磁波の放射
  3. 3.回路
    1. 3-1 インピーダンス
    2. 3-2 キルヒホッフの法則 (Kirchhoff’s Rules)
    3. 3-3 伝送線路
    4. 3-4 2ポート回路における等価回路とSパラメータ
  4. 4.第3章のまとめ
  5. 参照文献

第4章 EMCのための電磁場/回路の数値解析

タイムドメイン/周波数ドメイン数値解析の基本原理
―EMCエンジニアのための数値解析に関する講義
元三菱電機株式会社 田邉 信二

  1. 1.はじめに
  2. 2.周波数ドメイン解析とタイムドメイン解析
  3. 3.電磁場解析
    1. 3-1 高周波電磁場解析と低周波電磁場解析の違い
    2. 3-2 周波数ドメインでの電磁場解析
    3. 3-3 タイムドメインでの電磁場解析 [FDTD法]
    4. 3-4 吸収境界
  4. 4.回路解析
    1. 4-1 受動素子と能動素子
    2. 4-2 タイムドメインでの回路解析 [SPICE]
    3. 4-3 周波数ドメインでの回路解析
  5. 5.数値解析のまとめと将来の方向性
  6. 参照文献
    [解説]

第5章 EMC設計とアンテナ

東京理科大学 越地 耕二

  1. 1.微小波源がつくる電磁界
  2. 2.微小波源の放射電力と放射抵抗
  3. 3.1/2波長ダイポールアンテナ
  4. 4.1波長ループ
  5. 5.フォールデッドダイポールアンテナ
  6. 6.スロットアンテナ
  7. 7.マイクロストリップアンテナ
  8. 参考文献
  9. 用語解説

第6章 EMCと電気回路

拓殖大学 高橋 丈博

  1. 1.はじめに
  2. 2.正弦波と周波数
  3. 3.複素数による回路計算とインピーダンス
  4. 4.インピーダンスの性質
  5. 5.電気回路の性質
  6. 6.伝送線路
  7. 7.四端子回路
  8. 8.まとめ
  9. 参考文献

第7章 スペクトラム・アナライザとEMIテスト・レシーバを使ったノイズ計測

元東日本電子計測株式会社 田中 準一
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 吉本 修

  1. 1.はじめに
  2. 2.代表的なノイズについて
    1. 2-1 熱雑音
    2. 2-2 時間軸上で観測した時に不連続に発生するノイズ
  3. 3.掃引型スペクトラム・アナライザの動作原理と基本機能について
    1. 3-1 スペクトラム・アナライザの基本構成
    2. 3-2 RFアッテネータ (ATT)
    3. 3-3 ミキサ/ローカルオシレータ
    4. 3-4 分解能帯域幅 (RBW: Resolution BandWidth)
    5. 3-5 Logアンプ
    6. 3-6 包絡線検波器
    7. 3-7 ビデオフィルタ (VBW: Video BandWidth)
    8. 3-8 検波器
    9. 3-9 トレースモードに関する基本機能
    10. 3-10 ZERO SPAN の動作
  4. 4.デジタルIF (IF:中間周波数) 回路を搭載したスペクトラム・アナライザの動作原理
    1. 4-1 FFT (高速フーリエ変換) の概要
  5. 5.掃引型スペクトラム・アナライザとFFT型スペクトラム・アナライザの違い
  6. 6.スペクトラム・アナライザとEMIテスト・レシーバの違い
    1. 6-1 プリセレクタ
    2. 6-2 分解能帯域幅 (RBW)
    3. 6-3 ビデオフィルタ、LOG アンプの位置
    4. 6-4 検波器、測定法
      1. 6-4-1 準尖頭値検波器 (QP detector : Quasi-Peak detector)
      2. 6-4-2 CISPR アベレージ検波器
      3. 6-4-3 RMS-アベレージ検波器(CISPR-RMS)
      4. 6-4-4 振幅確率分布(APD : Amplitude Probability Distribution)
  7. 7.間欠ノイズ測定における注意点
    1. 7-1 掃引型スペクトラム・アナライザにおける間欠ノイズ測定
    2. 7-2 FFT技術を用いたEMIテスト・レシーバでの間欠ノイズ測定
      1. 7-2-1 窓関数
      2. 7-2-2 時間領域におけるオーバーラッピング
      3. 7-2-3 周波数領域におけるオーバーラッピング
      4. 7-2-4 タイムドメイン・スキャンと周波数スキャンの振幅確度の比較
  8. 8.まとめ
  9. 参考文献

第8章 電波吸収体と電波暗室

TDK株式会社 栗原 弘

  1. 1.はじめに
  2. 2.電波吸収体を理解するための知識
    1. 2-1 伝送線路
    2. 2-2 垂直入射
    3. 2-3 斜入射
  3. 3.フェライト電波吸収体
    1. 3-1 スピネル形フェライト
    2. 3-2 高周波領域の複素比透磁率
    3. 3-3 電波吸収体への適用
      1. 3-3-1無反射の条件
      2. 3-3-2 複素比透磁率の評価
      3. 3-3-3 フェライト電波吸収体の設計
  4. 4.複合電波吸収体
    1. 4-1 誘電損失体
    2. 4-2 二次元差分法による等価誘電率
    3. 4-3 複合電波吸収体の評価
      1. 4-3-1 ストリップ線路法
      2. 4-3-2 方形同軸管法
    4. 4-4 複合電波吸収体の設計
      1. 4-4-1 平面多層近似による計算方法
      2. 4-4-2 二次元差分法による設計事例
  5. 5.電波暗室への適用事例
    1. 5-1 EMC評価用電波暗室の特徴
    2. 5-2 EMC評価用電波暗室の特性
      1. 5-2-1 サイトアッテネーション
      2. 5-2-2 水平偏波と垂直偏波の受信電界強度
      3. 5-2-3 複合電波吸収体の目標性能
    3. 5-3 EMC評価用電波暗室のシミュレーション
      1. 5-3-1 光線近似法 (レイトレース法)
      2. 5-3-2 シミュレーションと測定値の比較
  6. 6.おわりに
  7. 参考文献

第9章 コネクタの基本性質

日本航空電子工業株式会社 池田 浩昭

  1. 1.コネクタとは
  2. 2.コネクタの基本構造
    1. 2-1 プラグとレセプタクル
    2. 2-2 プラグ、レセプタクルの名称は形状によらない
    3. 2-3 ソケットコンタクトとピンコンタクト
    4. 2-4 ケーブル対基板接続用コネクタの名称
    5. 2-5 インターフェース用コネクタの名称
  3. 3.コネクタの分類
    1. 3-1 基板対基板
    2. 3-2 ケーブル対基板
    3. 3-3 ケーブル対ケーブル
    4. 3-4 カードエッジコネクタ
  4. 4.コネクタの基本性能
    1. 4-1 機械的性能
    2. 4-2 電気的性能
  5. 5.EMC設計対策への対応
    1. 5-1 放射ノイズ試験環境
    2. 5-2 被測定ケーブルの構造
    3. 5-3 被測定レセプタクルの構造
    4. 5-4 放射ノイズ測定結果 (30MHz~1GHz)
    5. 5-5 放射ノイズ測定結果 (1GHz~6GHz)
    6. 5-6 コネクタ、ケーブルのEMC対策のまとめ
  6. 6.まとめ
  7. 7.Sパラメータの読み方、意味
    1. 7-1 2ポートSパラメータ
    2. 7-2 ミックスドモードSパラメータ (Mixed mode S-parameter)
    3. 7-3 Touchstoneフォーマット
  8. 8.Sパラメータ測定方法
    1. 8-1 差動線路のSパラメータ例
    2. 8-2 4ポートVNAを使った差動線路のクロストーク測定
  9. 9.まとめ
  10. 参考文献

第10章 プリント基板上のコモンモード電流と放射電界

元日本アイ・ビー・エム株式会社 伊神 眞一

  1. 1.EMI設計における3次元電磁解析ツールの活用法とその課題
    1. 1-1 EMIにおける3次元電磁解析の位置づけ
    2. 1-2 3次元電磁解析ツールによる分析例とその課題
  2. 2.放射から見た高周波電流分布の意味
    1. 2-1 簡単な回路からの放射
    2. 2-2 一般的な構造からの電磁放射
    3. 2-3 マイクロストリップの電流分布と放射マイクロストリップ構造のシミュレーション
  3. 3.アナログ・グランドとデジタル・グランドを持つ基板からのEMI放射
    1. 3-1 分析モデル
    2. 3-2 EMI放射と電流分布
    3. 3-3 放射成分分解
    4. 3-4 コモン電流波形の分析
    5. 3-5 ケーブルをつけた場合
  4. 4.まとめ
  5. 5.補足

第11章 EMC設計とワイヤレス電力伝送

群馬大学 菊地 秀雄

  1. 1.はじめに
  2. 2.ワイヤレス電力伝送とは
    1. 2-1 遠方電磁界を用いたワイヤレス電力伝送
    2. 2-2 近傍電磁界を用いたワイヤレス電力伝送
    3. 2-3 非接触給電方式
    4. 2-4 共振方式
    5. 2-5 高周波電源のインバータ回路
  3. 3.ワイヤレス電力伝送の法規制と標準規格
    1. 3-1 非接触型ICカード
    2. 3-2 イノベーションを推進する国際標準化
    3. 3-3 磁界共振方式のワイヤレス電力伝送のEMC
    4. 3-4 日本の法規制と標準化
      1. 3-4-1 電波法
      2. 3-4-2 漏洩電波の許容値
      3. 3-4-3 電気用品安全法
      4. 3-4-4 電波産業会による標準化
    5. 3-5 米国自動車技術会 292
    6. 3-6 中国における電気自動車向けワイヤレス充電の標準化
    7. 3-7 IECとISO
    8. 3-8 国際電気通信連合
    9. 3-9 CISPR (国際無線障害特別委員会)
    10. 3-10 電波防護指針
  4. 4.ワイヤレス電力伝送システムの理論解析のための序章
    1. 4-1 ワイヤレス電力伝送回路の実験回路の等価回路
    2. 4-2 ワイヤレス電力伝送回路の理論解析用の等価回路
    3. 4-3 磁界共振方式と非接触給電方式の違い
    4. 4-4 磁界共振方式のワイヤレス電力伝送回路の理論解析のポイント
  5. 5.ワイヤレス電力伝送システムの電気回路理論に基づく理論的基礎
    1. 5-1 ワイヤレス電力伝送回路の実験回路の等価回路
    2. 5-2 ワイヤレス電力伝送回路の理論解析用の等価回路
    3. 5-3 ワイヤレス電力伝送によって受電コイルに誘起する電圧
    4. 5-4 ワイヤレス電力伝送回路の理論解析の方程式
    5. 5-5 ワイヤレス電力伝送回路の理論解析の方程式の解
      1. 5-5-1 第1の解 (ωとβを固定しαを任意の正の値に変化)
      2. 5-5-2 第2の解 (αを固定しβを0からπの間の任意の値に変化)
    6. 5-6 解の解釈
    7. 5-7 第1の解を利用するワイヤレス電力伝送回路の最適な設計
    8. 5-8 ワイヤレス電力伝送回路の生じる電磁界
      1. 5-8-1 送電コイルの発生する電磁界
      2. 5-8-2 受電コイルの発生する電磁界
  6. 6.ワイヤレス電力伝送回路のバラエティ
  7. 7.コイルやコンデンサの損失の影響
    1. 7-1 送受電用の共振コイルと共振コンデンサの共振回路のQ値の測定回路
  8. 8.おわりに
  9. 参考文献

第12章 機械学習のEMC設計への応用

日本アイ・ビー・エム株式会社 藤尾 昇平
日本航空電子工業株式会社 池田 浩昭

  1. 1.はじめに
  2. 2.電子機器のEMI設計と数値データ
  3. 3.機械学習技術の概要
    1. 3-1 訓練段階
    2. 3-2 推論段階
    3. 3-3 機械学習の分類
  4. 4.機械学習のEMI設計・解析への応用手法 (その1)
    1. 4-1 マイクロストリップラインモデルの説明
    2. 4-2 訓練データ
    3. 4-3 テストデータ
    4. 4-4 機械学習モデルの評価方法
    5. 4-5 利用した機械学習アルゴリズム
    6. 4-6 機械の訓練
    7. 4-7 テストデータを使った放射電界の予測
  5. 5.機械学習のEMI設計・解析への応用手法 (その2)
    1. 5-1 電界放射パターンからのノイズ発生要因分析
    2. 5-2 放射パターン解析モデル
    3. 5-3 学習データの作成
    4. 5-4 機械の訓練と要因分析
  6. 6.まとめ
  7. 参考文献

章末問題

  1. 第1章
  2. 第2章
  3. 第3章、4章
  4. 第5章
  5. 第6章
  6. 第7章
  7. 第8章
  8. 第9章
  9. 第10章
  10. 第11章
  11. 第12章
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